
今日のアメリカではパンに挟もうが挾ままいが焼いた小判型の牛挽肉をハンバーガーと呼ぶことになっております。
ところが最近では、ただの挽肉までもハンバーガーなんて呼んだりするのですよね。
アメリカのスーパーマーケットでよく見かける商品に「HAMBURGER HELPER」というものがあります。これハンバーガーヘルパーと言ってもハンバーガーを作る調味料じゃあないのですよ。早茹でパスタとソースの素が入っていましてね、フライパンで炒めた牛挽肉に、そのパスタとソースの素と水を入れて火にかけると...挽肉パスタみたいなものができるのです。
えらい簡単に作れるので一人暮らしの学生なんかには重宝していますね。コリスインでバイトしていた学生たちも「昨日何喰ったの?」と聞くと「ハンバーガーヘルパー」ってよく答えていました。
この「ハンバーガーヘルパー」のハンバーガーはどう考えても挽肉を指していますよね。決して「みんなにバクバク食べられちゃって可哀想なハンバーガーちゃんを救うために、挽肉を使って他の料理を作るんだ。オーイエー!」なんて意味で付けられた名前ではないはずです。
あ、ピザなんかでもそうですよ。
ピザのトッピングでもハンバーガーってあるんです。大型チェーン店など大抵のピザ屋では手で飴玉くらいの大きさに丸めた牛挽肉が乗っているのですが、個人経営のピザ屋などではそのまま牛挽肉がパラパラパラリとちりばめてあったりします。「えっ、トッピングでハンバーガー!?うひょー豪華じゃーん」なんて注文すると悲しいことになるので御用心です。
これってアメリカの中華料理店で「うっひょー、ペッパーステーキだって!スパイシーでウマそー!」なんて注文したら、チンジャオロースが出てきちゃったときの悲しさに似ていますね、はい。