2004年07月21日

にせうなぎ

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土用うしの日です。

まあ最近はアメリカでも大きな都市に行けば、ウナギが普通に食べられるようになりましたよね。寿司屋に行けば定番のネタとしておいてありますし、TVドラマ「FRIENDS」でもロスが「うなぁーぎぃー」って叫んでいましたよね。

というもの「てやんでぃ江戸っ子だってーのに、うちのそばにゃ寿司屋なんてぇ、一軒もないんだよっ!」なんて方も多くいらっしゃることでしょう。

そんな貴方のために今回はコリスイン風偽ウナギを紹介します。

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豚肉‥‥1/2Lb
エビ‥‥1/4Lb
塩‥‥小さじ1
片栗粉‥‥大さじ1
海苔‥‥1枚
小麦粉‥‥少々

1)豚肉、エビ、塩、片栗粉をフードプロセッサーにかけて、すり身にします。
2)海苔を6枚に切って、表面に小麦粉を振り、すり身を均一に塗ります。
3)包丁の背などで、すり身にそれっぽいスジを入れます。
4)160度Cに熱した油の入った鍋に海苔を下にして種を入れて揚げます。
5)種が浮かんできたら裏返して更に2〜3分ほど全体に火が通るまで揚げます。
6)別の鍋に醤油と酒と砂糖を1:2:2の割り合いで入れて煮詰めてタレを作ります。
7)タレの鍋に偽うなぎを入れて、両面よくタレをからませたら出来上がりです。

うなぎのコッテリさを出すために豚肉を使っていますが、魚っぽさを出したい方は豚肉の代わりにカレイなんかの白身魚を使ってみて下さいねー
posted by コリスイン at 12:00| コリスケ

他にもあるんだ、こんな罠

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前回の「PEPPER STEAK」とアメリカの中華料理屋で注文すると「チンジャオロース」が出てくるという罠の話ですが、他にもいくつか同じような話がありました。

ステーキ屋でポークチョップみたいな骨付き肉がでるのかなぁと「CHOPPED STEAK」を注文したら「ハンバーグ」が出てきた罠。

デリで言葉尻のバーグからハンバーガーみたいなものが出てくるのかなぁと「JARLSBERG SANDWICH」を注文したら「チーズのサンドウィッチ」が出てきた罠。

まあ、この辺はのちのち英語がもうちょっと理解できるようになったら「バーグのスペルが違う(ヤールスバーグはスイスチーズに似たチーズのの一種)」とか「チョップは包丁でトントン叩くこと」と分かるようになって納得する訳ですが...

サイコロステーキだー!と「CUBED STEAK」を注文したら固い牛の赤身肉に網目状に切れ目を入れた(コンニャクステーキの切れ目みたいなあれですね)ステーキが出てきた罠。

...これは難しかった...

つまり切れ目が四角いのでキューブドステーキなんですよね。んじゃサイコロステーキのことをアメリカじゃなんて呼ぶかと言うと「BEEF KEBAB」なんて呼んだりしますね。これ、いわゆるシシカバブのケバブで、本当は串に指して調理したものしかケバブって呼ばないのでしょうけどね。

薄切りステーキが乗ってるサラダだね、と思って「BEEFSTEAK TOMATO SALAD」を注文したら、ただの「トマトサラダ」が出てきた罠。

これもよくありますね。このビーフステーキトマトっていうのはトマトの種類の名前なんですよ。「ビーフステーキみたいに赤い汁が滴っている」という意味で付けられた名前だとロブじいさんが昔教えてくれましたが...紛らわしい!

え〜、最後は今まで最も訳が分からなかった罠です。

ぜーーったいフライドチキンが来ると思って「CHICKEN FRIED STEAK」を注文したらビーフカツレツが出てきた罠。

ね、訳分からないでしょ?でも注文間違えじゃないんですよ。「フライドチキンのような食感の揚げた牛肉」って意味で「チキンフライドステーキ」なんだそうです。カジモトいわく「アメリカで一番アホな名前を持った食べ物」ということで、いや〜オレも全くもって同感ですね。

そんなこんなで日本のスーパーで売っているガンモドキに「CHICKEN FRIED TOFU」と英語表記を入れてアメリカ人を同じように悩ませてみたいと思う、今日この頃であります。
posted by コリスイン at 12:00| コリスケ

2004年07月09日

ハンバーガーの甘い罠

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今日のアメリカではパンに挟もうが挾ままいが焼いた小判型の牛挽肉をハンバーガーと呼ぶことになっております。

ところが最近では、ただの挽肉までもハンバーガーなんて呼んだりするのですよね。

アメリカのスーパーマーケットでよく見かける商品に「HAMBURGER HELPER」というものがあります。これハンバーガーヘルパーと言ってもハンバーガーを作る調味料じゃあないのですよ。早茹でパスタとソースの素が入っていましてね、フライパンで炒めた牛挽肉に、そのパスタとソースの素と水を入れて火にかけると...挽肉パスタみたいなものができるのです。

えらい簡単に作れるので一人暮らしの学生なんかには重宝していますね。コリスインでバイトしていた学生たちも「昨日何喰ったの?」と聞くと「ハンバーガーヘルパー」ってよく答えていました。

この「ハンバーガーヘルパー」のハンバーガーはどう考えても挽肉を指していますよね。決して「みんなにバクバク食べられちゃって可哀想なハンバーガーちゃんを救うために、挽肉を使って他の料理を作るんだ。オーイエー!」なんて意味で付けられた名前ではないはずです。

あ、ピザなんかでもそうですよ。

ピザのトッピングでもハンバーガーってあるんです。大型チェーン店など大抵のピザ屋では手で飴玉くらいの大きさに丸めた牛挽肉が乗っているのですが、個人経営のピザ屋などではそのまま牛挽肉がパラパラパラリとちりばめてあったりします。「えっ、トッピングでハンバーガー!?うひょー豪華じゃーん」なんて注文すると悲しいことになるので御用心です。

これってアメリカの中華料理店で「うっひょー、ペッパーステーキだって!スパイシーでウマそー!」なんて注文したら、チンジャオロースが出てきちゃったときの悲しさに似ていますね、はい。
posted by コリスイン at 12:00| コリスケ

2004年07月04日

ホンマのハンバーガーをみせちゃる(3)

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「どうぞこちらよ」

「へ〜、良いアパートだね」と言いながら案内されたキッチンに入ってきたお兄ちゃんは両腕に抱えたスーパーの紙袋からひとつひとつ食材を取り出しキッチンカウンターに並べだしました。

グラウンドサーロイン
スイートオニオン
レタス
トマト
ハンバーガーバン
ピクルス

「調味料は揃っているから、いらないから」と事前に電話で伝えておきました。お兄ちゃんはスパイスラックを見て「おぅ、完璧だね!」と彼女にウインクをひとつ。そして、お兄ちゃんは玉ねぎをみじん切りし始めました。彼女はキッチンカウンターの反対側に腰掛けて、そんなお兄ちゃんの仕種を眺めていました。

その真剣な顔はいつもカフェテリアでバカ話やスケベ話をしている時とは別人のようです。すごくかっこいいです。やっぱり大きなホテルのレストランで毎晩数多くのお客を相手にしているこの人って...実はすごく腕の良い料理人なんだろうなぁなどと考えていると、お兄ちゃんがスパイスラックに手を伸ばしました。

カチャカチャとラベルを確かめて手にとったのはブラックペッパーでした。それをパッパッと肉に振りかけて、次のスパイスに手を伸ばし...あれ?伸ばさないぞ...

「ねえ他のスパイスは?使わないの?」
「うん、ペッパーだけだよ」
「でも、ほらオールスパイスとかタイムとか」
「いらない、ほら、本物のハンバーガーを作るって言ったじゃないか。本物は塩とペッパーしか使わないんだよね。はぁ〜ん」
「.....はぁ〜んじゃないわよっ!」
「え?」
「使ってったら使ってよ!」
「い・や・だ。俺は伝統的なハンバーガーを作るんだよ!」
「ムッキィー!(怒)」
「ふん!!(怒)」

結局、他のスパイスは使わずにおにいちゃんはハンバーガーを完成させました。そして二人とも殆ど会話することなく黙々とそのハンバーガーを食べ、しばらくするとおにいちゃんは気まずそうに「それじゃ」とひとこと言って帰っていきました。

何日かしてオレは彼女にその話を聞いたのですが...

「でもウマかったんだろ、そのハンバーガー」
「うん、まあね」
「それに伝統的なハンバーガーってほんとに塩胡椒しか使わないんだろうしさぁ」
「違うもん」
「え?」
「デルモニコのハンバーガーはナツメグとか入ってるんでしょう」
「お、よく知ってるな」
「コリスケが教えてくれたんじゃん、この前」
「.....あ...あーっ!」

オレったら知らないうちに、人の恋路を邪魔してたみたいです。
posted by コリスイン at 12:00| コリスケ